いつかきっとがもう間近

現のこと、夢のこと、

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嘘つき

私は昔から嘘つきだった。1日に1つは必ず、どうしようもない嘘をついていた。たとえば見ていないテレビ番組をクラスメートの話題に調子を合わせて「面白かった」と言ったり、「学校は楽しかった?」と家で聞かれると「楽しかったよ」と答えたりしていた。

 

でも、つまらない嘘をつくと必ず、つまらないところで辻褄があわなくなる。だから嘘をついたことを調整しながら、辻褄を無理やり合わせながら暮らすのが習慣だった。夜になると、へとへとになるくらい、そんなことで疲れていた。

 

近年は嘘をついていない。嘘をつく必要がなかったからだ。自分は自分、他人は他人。誰になんと思われようが私の知ったことではない。そう思えるのも、アイデンティティをなんとか獲得できた証拠だろう。

 

だけど、明日からしばらく私は嘘つきになる。嘘というのは、小さな嘘も大きな嘘も結局は自分を守るためにつく。自分の思い描く「他人の瞳にうつる自分」を操作するために、嘘をつくのだ。たとえ、それが見当はずれの嘘だとしても。

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