おのぼりさん、してきました。上ばかり見て歩き、
そっちじゃないわと指を指し、指差ししないでと手をはたき、
ほら、ついてきなさいと先に立ち、あ、違ったと逆戻り。
珍道中しながらも、なんとか地下鉄乗り継いで、
行きたいところには、行けました。
富士山もキレイに見えました。
1日1万3千歩。今まで歩いた最高記録。
ただし、最短7千歩。倍未満で済んだ迷い道。
ああ、いいなぁ。東京は。行っただけで賢くなった気がする。
田舎もんだなぁ。まぁ、仕方ないかぁ、とブツブツ考えながら、
今度生まれ変わったときは、きっと、東京の丸の内でスーツをパリッと着こなした
男になってやる、、、、と思いながら、
結局、帰りの新幹線の待合所で、
ああ、田舎もんだなぁ。余裕がないなぁ。
新幹線の待合室でさえ、読書にいそしみ、周囲が見えず、
プラットホームに響く発車のベルの音に、驚愕して
立ち上がり、前、後ろ、右、左、挙動不審にキョロキョロして
まだ、乗る新幹線が来ていないのを察知したら、ホッとしたついでに本を落とし、
アタフタと、もたもたと栞まで探す、ああ、田舎もんです。
でも、また、生きる意欲が湧いてきました。
また、行きます。
客観的に、自分がわかる旅行でした。
あああああ、どれほど小さく不甲斐なく、滑稽な自分なのか。
でも、きっとマシになります。きっと、マシになって、また行きます。