いつかきっとがもう間近

ありのままの生活と夢の中

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信号機とヤマユリ

信号機で停まった左横のマンションの庭には、蔓日々草の花壇の中に、大人の背よりも高く育ったヤマユリが3本、白い大花をつけていた。

 

ほら、僕の方が高いだろ? そんなことないわ、私の方が! うるさいな、それは俺だろ?

 

マンションの陰から身をのりだすように、太陽に向かって斜めに育ったヤマユリの兄妹。気高く白く尖った花びらは、ここにあるはずのない先祖の種を運んできた風に、身をゆだねるように、否、拒むように、ユラユラと搖れていた。

 

遠慮がちな後ろから聞こえるクラクションで、私は現実に引き戻された。アクセルを踏んで、また、職場に急いだ。

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