いつかきっとがもう間近

ありのままの生活と夢の中

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一輪差しに小ぶりな紫陽花

お題「今日の花」

わたし、乱暴者ではありません。結構、気を使って生活しています。

 

「音をたてるってことは、何かと何かが接触して傷ついている証拠なのよ」と、今朝も食器をガチャガチャと、流しに置きにいった夫の背に声をかけました。妻の回りくどい喋りに馴れている夫は、不機嫌になるわけでもなく、黙って次の行動に移ります。

 

流れ作業のような夫の朝の習慣は、よどみなく進みます。起きて着替えて洗顔歯磨きをすると、トイレに行ったついでに新聞をとり、犬の餌やりをして椅子に座って朝食がカウンターに並ぶまで新聞を読み、コーヒーポットからコーヒーを注ぐと「いただきます」と食べはじめ「ご馳走さま」と立ち上がり、ガチャガチャと食器を流しおけに入れて、クスリを飲み、トイレにいき、「いってきます」と外に出て、電子タバコを吸ってから車に乗って出掛けていきます。

 

今日は、そんな夫を「いってらっしゃい、気をつけてね」と見送ったあと、振り向きざまに足元にあった紫陽花の細い枝を折ってしまいました。『夫を見送る妻』という慣れない行動をしたせいでしょうか。

 

細い枝先には、紫陽花の白いツボミと数個の花がありました。可哀想に、かわいそうに。わたしの立ち振舞いが生活に馴化していないせいなのでしょう。その犠牲になった紫陽花さんを一輪挿しに差しました。

 

今日は紫陽花さんの弔いです。

 

いえ、もしかすると、誕生かも知れません。細いけれども生き生きとした枝から、もしかすると、根がはえてくるかも知れません。そう、もしかすると、わたしは紫陽花さんの育ての親になれるかもしれません。

 

そんなくだらないことを考えながら、やっぱり慣れないことはするものではないな、と反省しました。ごめんなさい。紫陽花さん。明日はいつものように食洗機と戦いながら、「いってらっしゃい」と顔をあげることもなく素っ気なく夫を見送ることにしますから。

 

 

 

 

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