いつかきっとがもう間近

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文箱の中のダリ

私は文箱を持っています。フタは藍色で、絵柄は咲き乱れる桔梗の白い花です。フタを開けると、中には封筒や葉書、便箋などが入っています。

 

子供の頃から持っているので、今では使わないカーボン紙や和紙や千代紙も入っています。最近はもっぱら、祝儀袋や不祝儀袋が必要なとき、文箱を開きます。

 

今日もお寺さんにお布施を用意しておこうと思い、桔梗の白い花のフタを開けました。不祝儀袋は、通夜の返しで年々増えていますが、お布施に相応しい封筒はなかなか見つけられません。

 

手間取っているうちに、文箱の下の方に入っていた数十枚の絵葉書にいつのまにか見入っていました。その中に、『ガラの足(右パネル)』と記された絵葉書がありました。

 

その構図は、椅子に座った女性が、足の裏を画家の前に放り出しています。彼女は、赤茶色のロングヘアでかなり高齢に見えます。けれど、画家に向けられたその顔には和やかな笑みがこぼれていて、とてもリラックスしているように見えます。

 

画家は、女性の足の裏を人差し指でつついています。その反対の手には、絵筆が握られて、女性の足の裏を描こうとしていることがわかります。画家は、ほとんどシルエットしか見えませんが、どこかで見たことのある特徴的な髭をたくわえています。

 

 

それは、昔、美術館でダリの絵を見にいったとき、手に入れた絵葉書でした。絵葉書の画家こそサルバドール・ダリで、足の裏を見せている女性は、ダリが誰よりも愛した彼より11歳年上の妻ガラです。

 

ひょんなことから久しぶりに、心が芸術にふれました。文箱、あなどるなかれです。

 

 

 

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