いつかきっとがもう間近

ありのままの生活と夢の中

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揺れ動く異世界との狭間

今週のお題「人生最大の危機」

精神の危機的なことが再々起こっていた10代の頃の話です。日常的に、気持ち悪くてその上気味の悪いことを感じやすい年頃だったのかもしれません。

 

仲の良い友達がいなかった私は、長く退屈な夏休みにも、毎日のように真面目に部活動に出掛けていました。炎天下の中、ようやく家にたどり着くと、いつものように冷蔵庫から麦茶を出して飲んでから、自室の部屋を開けました。

 

当時、まだ姉と同じ部屋で寝起きしていました。半間の襖を半分ほど開けると、姉がギョッとした顔をして、「どうしたの? もう浴衣を着替えたの?」ときいてきました。

 

日頃から冗談を言うような姉ではないので、変なことを言ってるなと思ったものの、何の話かわからないので、「ただいま」と言って部屋の中に入りました。すると、姉が顔を曇らせて言いました。さっき私が部屋に入ってくる直前に、浴衣姿の私が襖を開けて、すぐに閉めたというのです。

 

昔は、浴衣を着る機会は夏祭りの日だけではなく、頻繁にありました。夏の夕方になると、早めにお風呂に入って日中の汗を流します。それから、母に浴衣を着せてもらい、庭先で花火をよくしたものです。

 

けれども、時刻的に浴衣を着る刻ではありませんでした。姉は私を見て変な子と思ったようです。でも次の瞬間、私がいつものように制服で入ってきたので、びっくりしたと言っていました。

 

世の中の狭間にある異世界が私を引きずり込もうとしているのではないかと、当時は何もかもが恐ろしくて不安でした。

 

その後も、円い手鏡で顔を見ていると、鏡の中に沢山の私の顔が映っていた話など、姉から聞かされましたっけ。すべて姉経由の話というのが、胡散臭いところではありますが、素直だった私は疑う術もなく、ただただ、怯えて暮らしていました。

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