燻製に興味津津
ある日、地元のテレビ局がある食べ物屋さんを紹介していました。朝から、つけっぱなしにしていたテレビ画面の中で、シェフがカウンターテーブルに燻製の盛り合わせを出していました。
シェフは、かなり狭いガスコンロで、燻製を手作りしていました。重そうな鋳鉄製のフタ付き鍋のダッチオーブンが画面に大写しされているのを見て、私は燻されたその場の香りを嗅いだような気がしました。
燻製の盛り合わせは、チーズに肉、卵でした。燻製作りはどちらかといえば、男の料理、もしくはアウトドアで作るものだと捉えていました。けれども、この方法なら台所のガスコンロで、しかも私でも作ることができるかも!と、閃きました。
ダッチオーブン?
それから数日、ネットでダッチオーブンを検索していました。いろんな種類があるのですね。鋳物ではなくステンレスもありますし、大きさも値段もさまざまです。
燻製を作って食べてみたいという衝動を抱えてから、買うべきか買わざるべきかと迷っていました。迷う理由は一つだけです。一度、作って食べてしまうと、それで満足して二度と作らない可能性が高いので、無駄になります。
調理器具を収納するスペースが狭くなるし、無用の長物がまた増えてしまうし、1枚5円のレジ袋も無駄だと思うし、ATM利用手数料が108円から110円に値上がりするのかな?そういえば切手も値上がりするのよね?と日頃考えている小銭好きな私にとっては、かなり痛い浪費です。
簡単に燻製を作るために必要なものは?
1.燻煙窯…… ダッチオーブンまたはフライパンとフタ。食材を載せる網。
2.燻煙材…… スモークチップ。ホーセンターなどで、数百円で販売されているもの。
3.食 材…… ゆで卵、チーズ、ベーコンなどなど。
まずは身近にあるもので燻製してみましょ!
台所の下に眠っているフライパンやフタを探してみると、空焚きして使えなくなっても構わない不要なものが沢山ありました…。その中でも、子どもが一人暮らししていたときに用意したフタ付きフライパンが、とりわけ燻製作りに適しているように見えました。
丁寧に使っていたためではなく、あまり自炊していなかったために、わりとキレイなままで戻ってきたので、捨てずに保管していたのです。次は、網探しです。
意外に網って、台所に転がっていないのです。トースターの網では小さすぎるし、もち焼き網では大きすぎます。ようやく見つけたのは、製菓用の粉ふるいです。スポンジケーキを焼くために買ったのですが、使わなくなって無用の長物になっていました。
その他、桜のスモークチップと汚さないためのアルミホイル、そして燻製食材第1号のベーコンの塊を用意しました。
いざ燻製



1. フライパンにアルミホイルを敷きました。その上に桜のチップをパラパラと適当に載せました。
2. 1にかぶせるように、粉ふるいを置いて、その上にベーコンを載せました。
3. 直にフタをすれば隙間ができたので、アルミホイルで二重蓋にしました。
4. 煙が出てくるまで、ガスコンロで強~中の火にして、様子をみていました。
5. 煙が出てきたので、弱火にして15分待ちました。
6. 15分後に火を消して、そのまま粗熱が取れるまで放置しました。



フタを開けてみると、こんがり燻されたベーコンが現れました。芳醇な香りがします。ただ、桜の香りだと知らなければ、何の香りか、私には判別つきません。
チップもこんがり、焦げていました。アルミホイルのまま丸めて捨てられるので、片付けるのは簡単でした。
初めての燻製づくりが終わって
出来上がったベーコンを切って、いただきました。予想以上のいい出来で、安価なベーコンもワンランクもツーランクも良品になった気がします。
アルコールのお伴に、お弁当のひと品にも最適です。インパクトのある香りと凝縮された食材の味は、ありきたりな生活の中に非日常性を運んできてくれました。
次回は半熟卵とチーズの燻製に挑戦したいです。次は、桜ではなく、ヒッコリーのチップを使うつもりです。ちなみに、ヒッコリーは聞き慣れませんが、胡桃科のアメリカの木だそうです。
追記 キッチン用のスモーククッカーなるものが、売っているのですね。とてもシンプルで美しいフォルムです。これ、欲しいな。煩悩がまた騒ぎ出しそうです。

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