いつかきっとがもう間近

ありのままの生活と夢の中

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向き不向き

ある日の晩ご飯、家では珍しく、出前をとりました。

 

買い物に行くのを後回しにしていると冷蔵庫が空になって、今から食材を調達しにいけば外食は必至だという結論に達したので、少し屈折していますが倹約のつもりで、出前をとりました。

 

ネット予約して待っていると、高校生バイトらしき若い男子が時間通りに持ってきてくれました。どうやら汁物をこぼしたらしく、後から汁物だけを持ってくると申し出てくれました。

 

「いいわよ、少々こぼれていたって、かまわないから置いていって」と言いましたが、少々どころではなく多量にこぼしたらしく、「すぐに持ってきます」と帰って行きました。代金は払い済みでした。

 

休日でしかも夜の出前といえば、大混雑は間違いないでしょう。それでいて、出前先でこぼしたと引き返せば、お店は混乱するでしょう。もしかすると、バイト君は怒られるかもしれません。

 

10分たっても、20分たってもやってきません。こんなことならば、強引にこぼれたままの汁物を引き取ればよかった、きっと忙しくて後回しになっているのね、可哀想にバイト君も気をもんでいるでしょう……と思いながら気をもんでいました。

 

30分たったところで、せっかくの出前が完全に冷めてしまわないうちに「食べましょう」ということになって、いただきました。食べる時間なんて、ほんの15分もあれば十分です。すぐに食べ終わりました。

 

その時点で、もう汁物は来なくていいと思っていました。きっと、時間に追われて忘れてしまったのね、高校生だから仕方ないわよね、頑張って働いているのだから。

 

でも、万が一、汁物を持ってきてくれたら、ペットボトルの水と菓子を渡したいと考えて、玄関に用意しておきました。何のいわれもない『お詫び』の気持ちになっていました。

 

それから1時間、もしかするとそれ以上、経った頃、チャイムがなりました。バイト君です。「すみませんでした」と、冷め切った汁物を渡してくれました。大丈夫よ、ありがとう、大変だったわねと用意していた物を手渡しました。

 

私は出前をとるのに、向いていないなと、しみじみと思います。でも、久しぶりに高校生の男子と対面して、その年頃の子ども達を育てた時分を思い出しました。ハラハラしながらも、いつも応援していた気持ちがよみがえりました。バイト君に、明るい未来が開けますように。

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