いつかきっとがもう間近

ありのままの生活と夢の中

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その名前

携帯電話で連絡先を探していると、懐かしい人の名前を見つけました。何年も忘れていたのに、その名前を見ると、その人の在りし日の姿や言葉を一気に思い出しました。

 

その人は口癖のように「いいのよ、全然かまわないのよ。アナタ達なら惜しいなんて思わないのよ」と言いながら、高価なもの、珍しいものをプレゼントしてくれました。

 

会うたびに、必要以上の好意の熱量を示されて、私は徐々に、それに見合うだけの何らかの熱量を示したいのに示せずにいることを後ろめたく思うようになり、自ら離れていきました。

 

それから何年か経ってから、風の噂で、その人が病気で亡くなったことを知りました。

 

今、その名前を見ると、前に感じていた後ろめたさはなくなり、ただ懐かしさだけがこみ上げてきます。とても心の温かい人でした。

 

探していた連絡先は、その名前のすぐ後ろにありました。

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