いつかきっとがもう間近

ありのままの生活と夢の中

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好きだった喫茶店

わたしがまだ「生まれてきた星がまちがっていただけ」と、本気で思っていた独身の頃、街には喫茶店というものがそこかしこに沢山ありました。いつもツマラナイ時間をつぶしに、訪れていました。

 

その喫茶店は、バス通りに面した街のど真ん中にありました。店の真ん前がバス停だというのに、いつもガラガラに空いていました。

 

そのお店はドアを開けると、歪でゴツゴツしただだっ広い洞窟のような空間が広がっていました。天井が高くもないくせに、手の届かないような美しい青空と白い雲が描かれていました。

 

そのお店、本当に大好きでした。友達が一人もいなかったわたしでも、一人でのんびりと何時間でも過ごせる居心地のよい喫茶店でした。そこに誰かと一緒に訪れたことは、一度もありません。

 

そこでのわたしのオーダーは、いつも「ホットココア」か「ウィンナーコーヒー」でした。どこで作っているのかわからないけれど、すぐにか細い年齢不詳のウェイトレスさんがどこからともなく現れて、温かい飲み物を持ってきてくれました。

 

あの空間で、文庫本を読みふけっていたシラケた昔に戻ってみたいという思いはあります。でも、今はもうありません。

 

残念な気持ちが90%ですが、あと10%は、実はホッとしているのです。

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