いつかきっとがもう間近

ありのままの生活と夢の中

症なし花粉

今週のお題「花粉」

久しぶりに「はてなのお題スロット」を回してみました。書く事が思いつかずに、何度もスロットを回していた頃のお題とは変わっていて、新鮮さを覚えました。もしかすると、一新されていましたか?

 

今週のお題ですが、「花粉症」の「症」まで書かれなければ、私はユリの花が頭に浮かびます。特に、ユリ科ユリ属のカサブランカを思い浮かべます。

 

もともと私はユリの花が苦手でした。高貴、高慢ちき、高飛車、傲慢……と、私特有の低レベルな引け目を感じる花だからです。本当は、気高く(気位が高く)、天真爛漫(唯我独尊)な美しい花だとは思うのですが、苦手どころか嫌いでした。

 

その嫌いな花をより嫌いになった理由は、肉厚でふくよかな純白な花びらに、毒々しい黄色い花粉が飛び散っているのを見たからです。目をそらさずにはいられない、おぞましい光景でした。未熟で歪な感性を持っていた十代の頃に見た光景は、未だに脳裏に焼きついていています。

 

それなのに、です。実は「カサブランカ」という言葉を聞いたことがあるだけで、それが何なのか知らなかった無知な私は、ブライダルコンサルティングの人に「メインテーブルフラワーは何にされますか?」と聞かれて、カサブランカにしたという失態があります。

 

メインテーブルフラワーとは、披露宴で新郎新婦が座るテーブルを飾る花のことです。花なんてどうでもいいわ、花どころか結婚式なんてどうでもいいわ、と思っていた私にとって、信じられないほど無意味な花で、それが何であろうと構わなかったのですが、わざわざ嫌いなユリの花にすることはなかったのにと、チクチクと心が痛みます。

 

沢田研二氏が『カサブランカダンディ』って歌をうたっていたな……くらいの知恵で、「カサブランカも素敵ですよね」といわれて、「それでお願いします」と答えたのは、もう何十年も前の話です。

 

テレビをあまり見なかった私は、俗世に疎かったというのは言い訳にすぎませんが、沢田研二氏の『カサブランカダンディ』のカサブランカが、花とはまったく関係なく、映画の題名で、地名だと知ったときは、恥をしりました。

 

結婚式の日、むせ返るようなカサブランカの芳香の中、私は初めて、雄しべが切り取られたカサブランカの姿を見ました。純白のウエディングドレスに花粉がついて汚れないようにと、細心の注意を払って雄しべを切り取り去ってくださっていました。

 

それは、どちらかというと、可哀想で無残で、見苦しい大きなユリの花でした。私の嫌いなユリ特有のものは何もなく、ただ、いい香りがしていました。花粉はユリにとって、必然なのかもしれないと思いました。

 

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